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表立って載せるほどではない小噺と、あとがき。 その他キャラ設定などなど、徒然なるままに書き連ねるページ。 

甘い声

調律師カテにしてるけど、特殊状況下連れ人の時間軸です。
翔と円。微エロ?注意(なぜ、私はこんなものを書いたのか(主人公カップルの話とかすら脳内にしかないのにな(いや、なんかこの二人がどうなってるのか我ながら不思議で形にしないと掴みきれないところあったから(言い訳たらたら

 *****
 この人が、こんなにも甘い声を出すなんて想像もしていなかった。
「ぁっ……」
 舌を這わせると、小さな、だけど確かな熱を含んだ声があがった。
 クールな彼女がベッドの上では、想像以上にでれでれになることを知った時、正直戸惑った。ギャップがありすぎて。
 始まりはいつもの彼女らしく、こちらを攻めてくるのは回数を重ねても変わらない。そのくせ、後半はやたらめったら可愛い。そう、この人のことをここまで可愛いと思う日がくるなんて思わなかった。綺麗とかかっこいいはずっと思ってきたけれども。
「かける、くんっ……」
 そんな風に名前を呼ぶなんて、ずるいと思う。くらくらする。普段からは考えられない、甘い声。自分でそのギャップに、気づいているのだろうか?
 正直、あまりにも普段と違いすぎて演技じゃないかと疑ったこともあったが、そうだとしたらそれはそれで可愛らしいという結論に達した。その方が自分が喜ぶと思ってやってくれているのならば、拒否することもない。不快なことだったならば、彼女ならば隠さずに言ってくれるだろう、という安心感ある。
 熱が繋がる。甘い声が漏れる唇を塞いだ。


「見えるところに痕つけるなって、言ったわよね?」
 シャワーを浴びて戻ってきた円は、結構マジなテンションで怒っていた。さっきまでの様子はどこに消えたのか。
「見えない服を着ればいいじゃないですか」
 首筋は外しているのだ、普通の露出の服を着れば見えないはずだ。
「明日接待パーティだっつーの。ドレスならここぐらいなら見えるわけ」
 ああもう、ファンデで隠せるかなと鏡を覗き込む。いくつか見える、デコルテの赤い痕。
「和装にしたらいいじゃないですか」
「やだ。前和装で行ったら、しばらくあだ名が一海の極妻になったから」
「……どんな格好したんですか」
 その話は初耳だ。誰か写真を残してないだろうか。
「ってかもしかして」
 振り返った円は、ソファーに座っていた翔に詰め寄る。
「あなた、わざとやったわね? 明日接待パーティだって知ってて」
「何を証拠に」
 しらばっくれてみたものの、
「国のお偉いさんと、オカルト信仰のある金持ちと、大きな祓い屋一族の交流会だもの。そりゃあ、巽も招待されてるわよね? で、翔くんも行くんでしょ? 成人したし」
 にっこりと目の前で威圧的に笑われては、降参の意味を込めて両手を軽くあげるしかできることはない。
「円さんのドレス、露出が多いんですよ」
「普通です」
「じじい共が、エロい目で見てくるじゃないですか」
「枯れたじじいが見てくるぐらいほっときなさいよ」
「一海と巽以外の業界の人間もくるじゃないですか。円さん、最近お見合い断ってるから、ここぞとばかりにアピールされますよね?」
 自分が恋人だと、公の場で宣言できないのが腹ただしい。一海と巽は仲が悪い。一族の中でも隠している部分があるのに、そんな場所で彼女のそばで近寄ってくるやつらを牽制することもできない。
「別に最低限度にしか相手にしないし」
「それでも、嫌なものは嫌なんです」
「……君、最近妙に聞き分けが悪いときあるよね」
 軽くため息をつかれる。聞き分けが悪いとしたら、だいたいが彼女絡みのことのはずだ。
「まあ、仕方ない。カレシがそんなに嫌がるなら、明日は和装で行きましょうか」
 でも、と円はいたずらっぽく笑うと、
「それで解決すると思ってるなら、君はまだまだ若いわね」

 翌日、艶やかな着物姿であらわれた円は、大変色っぽく、というか多分当てつけでそこを増した部分もあるのだろうが、人々の注目を集め、これならドレスの方がマシだったと翔を大いに後悔させるのだが、それはまた別のお話。
 
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