表立って載せるほどではない小噺と、あとがき。 その他キャラ設定などなど、徒然なるままに書き連ねるページ。 

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20/紅茶論(沙耶→上泉)

 紅茶を淹れる際、最も倖せを感じるのは、あのお湯を注いでから葉が開いていくの見ているときだと思う。
 気付かないといけないから、という理由で大抵の場合電子式のタイマーを使うことを推奨されているし、仕事場ではそちらを使っているけれども、家で時間があるときは砂時計を使う方が好き。
 砂が落ちていくのをゆっくりと眺めながら、時々味を確かめて、好みの濃さに仕上がるのを待つ、
 あの瞬間が一番好き。


 だから、あまり外では紅茶を飲まない。
 自分の好みではないから。
 ファーストフードとかでティーバックを淹れてからお湯を注いだり、会計を済ませているそのときに既にティーバックが入っていたりすると少しばかり泣きそうになる。そんな苦くなってしまうじゃない。


 だから、今日も仕事が終わって事務所に戻る前に寄ったこの喫茶店で、恥を偲んであたしは茶葉の種類を聞いた。
 返ってきたのは、昔からある有名なティーバックで、それならばと断ってマンゴージュースを飲むことにした。
 あのメーカーの紅茶は好きではない。なんだか美味しくない。紅茶はやはり、自分で淹れるのに限る。


 店内には、あたしの他に女性が一人とサラリーマンっぽい男性が二人。
 店員も二人。
 確か、この店は№050801で依頼にあがていた店だ。
 担当は円姉だから詳しいことはわからないけれども、こうやってあたりを見る限りたいした問題はなさそうだ。

——。
「いらっしゃいませ」
 新しい客がまた一人入ってきた。
 こうやって人間観察をすること、実は嫌いではない。
 その新しい人は、先ほどからいた女性を見つけると迷わずにそちらによっていった。
 待ち合わせなのかしら?
 友人という間柄ではなんだかなさそう。


 やっぱり、ジュースなんかよりも紅茶が飲みたい。
 この甘い味に閉口して、それでも全部のみ終わるとあたしは食器を下げて店をでた。
「ありがとうございましたー」
 報告書を出さなきゃいけないから、どちらにしろ事務所にはいかなきゃ。
 ついでに紅茶を淹れよう。
 新しく買った、パッションフルーツの香りのするお茶、あれがいい。
暑いからアイスにしようかなぁ。


そんなことを思いながら、あたしは真夏の太陽の下へ一歩踏み出した。
    21:37 | Top
 
 
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