表立って載せるほどではない小噺と、あとがき。 その他キャラ設定などなど、徒然なるままに書き連ねるページ。 

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「御前に選択権なんて無い」

 時々、ああ、本当に時々、自分がこうして存在していることを疎ましく感じることがある。ひとで“なし”としてこれ以上やっていくことに眩暈を覚えることがある。
 だって、そんなこと、ばかばかしいじゃないか。
 そんなことを隆二に言ってみたら、彼はふんっと鼻で笑った。
「今更そんなことを気にして如何するんだ? 馬鹿なのは今に始まったことじゃない」
『でも……』
「自分が存在していくのに誰かの承認が必要なわけじゃないだろう、別に」
『じゃあ、消えるのに誰かの承認が必要なわけでもないのでしょう? ならば、あたしが消えても隆二が文句を言えるわけ無いじゃない? 違う?』
 いっきにそうまくしたてると、彼は
「何を勘違いしてるんだ?」
 にやり、と笑う。
「御前に選択権なんてない。人に続けることを強要させておいて、自分だけさっさと消えようなんてむしが良すぎること、俺が許すとでも思ったのか? 絶対に許してなんてやらないな」
 そうやって、笑われたらあたしは何もいえない。
 大体、その答えをどうせあたしは望んでいたのだから。
 お互いが自分の感情がエゴだということを、きっとあたしたちは理解しながらも気づかないふりをしながらこれからもやっていくのだろう。
『何言っているの、隆二』
 あたしは目の前にある彼の笑みを自分の顔にうつして、笑う。
『貴方の方にこそ選択権なんてないのよ。あたしが貴方の言うことを、聞くとでも思った?』
 そういって二人で同じ笑みを浮かべて、にらみ合った。
 ううん、そんな綺麗なものじゃない。
 ただお互いのことを見ていただけ。
 あたしたちはお互いに自分の選択権を奪われながらこれからもやっていく。
 今のところお互いが選択するものが同じだから、不自由していないけれども、いつかそれがわかれるときが来るだろう。
 そのときが、この関係の終わりなのだ。
「違うな、御前に選択権がないんだ」
 隆二はどこか冗談っぽさを残して、冷酷に笑う。
 あたしも、隆二も、お互いから自分の望まない選択を奪い取って、自分の奪い取られた選択肢を力ずくで取り返して、そうしてわかれていく。
『違うわよ、貴方に選択権がないのよ』
 あたしも同じように笑った。
 もちろんそんなこと、あたしが許すわけないけれども。
「違うな」
『違うわよ』

これは今とだいぶ設定が違う
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